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絶景と満天の星空でストレス解消

 テスト作成業務では,クライアントからの厳しい意見に対応しつつ,一方,テストの結果をIRTに基づいて分析する業務では,膨大なデータと格闘し,さまざまな分析手法を駆使して,毎日奮闘しています。
 そんな私のストレス解消法は,標高2000m以上の山の上で降るような星空を眺めることです。

 「来週の月曜日に有休をいただきたいのですが...」
 「何か用事でもあるの?」
 「新月なので。」
 「なんだそりゃ?」
 昨年の夏,そんな会話の末に私はある2つの山に登りました。

 

お花畑から望む双六岳と天の川

 1つ目は,北アルプスの双六岳(標高2,860m)です。8月上旬の某日,夜行バスで朝5時半ごろに新穂高温泉に着き,最初の宿泊地の鏡平山荘まで徒歩で6時間かけて登りました。翌朝,さらに2時間かけて,双六小屋のテント場に到着。この場所で夜の星空を眺めるのが今回の目的です。私にとっては,これが初めてのテント泊でした。ちなみに,次の写真は,途中の山道で撮影した双六岳の雄姿です。写真右下あたりの草がぼやけて見えるところは,水が溜まっているわけではなく,恐らく冷気が溜まっていたのだと思いますが,肉眼でも写真と同様にぼやけた感じで見え,とても幻想的な風景でした。

お花畑から望む双六岳

 

 残念ながら,双六小屋では夜間の天候がよくなかったため,雲間にわずかに見える星の写真しか撮れませんでしたが,初日の鏡平山荘では夜半過ぎによく晴れて,天の川の写真が撮影できました。この写真は西の方角を写したものですが,南側には槍・穂高連峰の雄姿が広がっています。今回は,南側が雲に覆われていたため,見ることはできませんでしたが,快晴であれば星空を背景とした鏡池に映る槍ヶ岳の絶景を捉えることができます。今度行くときには,是非チャレンジしてみたいと思います。ちなみに,下山の際,一気に下って9時間弱かかってしまい,バスに乗り遅れてしまいました...。

鏡平山荘から見た天の川

 

千畳敷カールと天の川

 2つ目は,中央アルプスの木曽駒ケ岳(標高2,956m)です。8月下旬の某日,テントを担いで,木曽駒ケ岳山頂への取り付きにある頂上山荘のテント場でテント泊しました。以前に訪れたときは,下の写真に写っているホテルに宿泊したのですが,今回は,ロープウェイの終点にあたるホテルから,徒歩で2時間程かけてテント場のある頂上山荘を目指して登りました。次の写真は,唯一の難所である八丁坂からホテルを眺めた景色です。この付近は,千畳敷カールと呼ばれる場所で,畳を1,000畳敷いたほどの広さがあることからそのように名付けられたそうです。ちなみに,カールというのは,氷河期の氷で侵食されて形成されたお椀型の地形のことです。千畳敷カールを散策するだけでも十分に満喫できると思いますが,八丁坂を登り切った達成感は格別です。

千畳敷カールの八丁坂

 

 頂上山荘では天候に恵まれて,銀河系の中心方向付近の天の川の写真が撮影できました。写真の下部にある光線は飛行機の光跡です。下の方がやや市街光で明るくなっているのが残念ですが,上空は快晴で市街光の影響もなく,素晴らしい星空でした。

木曽駒ケ岳頂上山荘から見た天の川

 

仕事に活かす余暇の過ごし方

 ここまで,独断と偏見で自分の好きなことを書いてしまいましたので,説得力は皆無ですが,まったく仕事に関係ないかといえば,そうでもないと思っています。仕事に責任感を持ち,一所懸命に頑張るというのも,若いうちには必要なことかも知れません。しかし,仕事だけでは,モチベーションをキープするのも大変で,いずれ限界が来てしまいます。仕事で成果を出すためには,適度な休養と気分転換が必要で,仕事以外にも夢中になれるものを何か1つ持っていた方が楽しい人生を送れるのではないか,また,それが契機となって,新たな仕事のアイデアが浮かぶこともあるのではないかと,自分勝手に考えたりしています。私にとって,自分が満足できる環境で満天の星空を眺めることが夢中になれることなのです。

 「私みたいに年を取ると,お気に入りの山を見つけて,1つの山に登り続けるのも悪くないよ」

 双六岳で出会ったご年配の方に言われたこの一言が今も心に残っています。

 

(Y.G)