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18. 面白がり

今年の夏は尋常ではありませんね。特に暑さが耐え難い。そのせいか、日中の日差しは例年より強く感じられ、木々の緑は日の光を反射してギラギラとまぶしいくらいです。
そんなうんざりするような昼日中に街を歩いていると、鮮やかなピンク色の花が目にとまります。サルスベリです。

写真の花は近くの公園に咲いていたもので、モコモコでシワシワの塊の中から、何本かヒゲのようなものがピョンピョン飛び出しています。この塊が一つの花とは思えません。いくつかの花が集まっているのなら、一つの花はどういう形や構造をしているのか、皆さん、気になりませんか?気になりますよね。
(少し押しつけがましいですね。スミマセン)

 

サルスベリの花の塊

 

次の写真は、一輪のサルスベリの花です。花の中央にある先端が黄色いヒゲのようなものは雄しべです。この雄しべの塊の中に雌しべもあるのですが、写真にはうまく写っていません。
雄しべの塊の外側には、長く伸びた雄しべがあります(写真には6本、写っています)。さらに、その外側には、細い柄がのびて、その先に花びらがついています。
いかがでしょうか、結構、複雑な構造をしていて、面白くありませんか。

 

一輪のサルスベリの花

一輪のサルスベリの花

 

もう一つ、花を紹介します。夏の盛りに、うっそうとした草むらで、ひっそりと小さな青紫色の花を咲かせるツユクサです。
花に関心のない方は、ツユクサが咲いていても気づかないかもしれません。何しろ、やぶ蚊がいそうな場所に咲きますので、好き好んで近づく人は少ないでしょうし、遠目にも地味ですから目立ちません。でも、もし、御用とお急ぎでないようでしたら、さらに、たまたま蚊取り線香もお持ちでしたら、立ちどまって、しゃがみこんで、花を覗き込んでみてください。
エッ、すぐ見たいですか。わかりました。先日撮った写真をご用意しましょう。

 

ツユクサの花

ツユクサの花

 

ツユクサの花は、見ようによっては動物の顔のようです。二つの青い花びらは、正面を向いた大きな耳(もう一つ小さな花びらが下についています)。顔の下に白く長い三本のひげをのばし(外側の二本が雄しべ、真ん中の一本が雌しべ)、顔の中央部には黄色い小さな目と上を向いた鼻(四本の雄しべで、そのうちの三本は花粉を出しません)。
見ようによっては、そうともいえるね、と思っていただければ有難いです。私は、ツユクサの花を見るたびに、面白い姿をしているな、と感心するのですが、皆さんはいかがでしょうか。

今回はサルスベリとツユクサの「花のつくり」を取り上げ、少々「面白さ」を無理強いしてしまったかもしれません。花の構造などに全く興味のない方は、何が面白いのだろう、と不思議に感じられたでしょうね。
小さな子供から「花の絵をかいて」とせがまれたら、おそらく、タンポポやサクラのような花を描かれる方が多いのではないでしょうか。しかし、街中のありふれた場所に咲く花であっても、タンポポやサクラとは似ても似つかない個性的な姿かたちをしているものが少なくなく、そのことが私を大喜びさせてくれます。

花に限らず、それまで知らなかったことを知ったり、わからなかったことが理解できたりしたとき、私は「面白い、面白い」と、声に出して面白がります。
いうなれば、私は「面白がり」なんです。
「面白がり」の一面は、私に些細なことに興味を持たせ、それが起点となって意外な成果につながり、仕事をするうえでもプラスにはたらくことがあります。

(社長)