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12. きん・ぎん・こがね

金や銀や黄金が名前についた花があります。金のつく花は多く、キンラン(金蘭)、キンバイ(金梅)、キンポウゲ(金鳳花)、キンミズヒキ(金水引)などたくさんあります。キンバイやキンポウゲの仲間には、シナノキンバイ、ミヤマキンバイ、ウラジロキンバイ、キンロバイ、そして、ウマノアシガタ、ダイコンソウ、ミヤマキンポウゲなど名前を挙げだしたらきりがありません。銀がつくのは、ギンラン(銀蘭)、ギンバイ(銀梅)、ギンリョウソウ(銀竜草)など。黄金は、コガネネコノメ(黄金猫の目)、コガネギク(黄金菊)などです。

次の3枚の写真は、上から順に、キンラン、ギンラン、コガネネコノメです。

キンラン

キンラン

 

ギンラン

ギンラン

 

コガネネコノメ

コガネネコノメ

 

きん・ぎん・こがね、というだけあって、どの花も、美しさや可愛らしさに加えて、気品や優雅さがありますね。まさに、名は体をあらす、です。いずれの花も最近は見つけにくくなっているようで、希少価値は高まるばかりです。

ここで、「ちょっと待ってくれ」という声が聞こえてきました。「名は体をあらわす、だって!とんでもない。」声の主は、ヘクソカズラ(屁糞葛)です。図鑑によっては、名前の由来は悪臭を放つことにある、と説明されているようですが、少なくとも、私はこの花がいやな臭いをさせている場面に出くわしたことはありません。
「無許可の目的外使用は違法だよ」とつぶやく声がします。声の主は、ママコノシリヌグイ(継子の尻拭い)です。「オレの茎や葉には、確かに、たくさんの棘が生えているけど、これは子供を虐待するためのものじゃない。勝手に変なことに使わないでほしい。」まったくですね。
「オレだって、掃溜めじゃないぞ」。ハキダメギク(掃溜め菊)です。この花は、発見された場所が掃溜めだったので、掃溜めという名前がつけられたそうです。名前の由来は発見場所によるもので、なにも掃溜めを好んで咲くわけではないのです。

当社では、学力テストだけでなく、動機づけ理論に基づく質問紙の開発もおこなっています。質問に対する生徒の回答から、その生徒の学習状況や、意欲・姿勢・関心などと学力との関連性をみていくのです。
質問に対する生徒の回答を分析してその結果をまとめる際に注意しているのが、生徒の特徴をどのような言葉で表現するかという点です。というのも、厳密さと正確さを重視しすぎると、難解でわかりにくい表現になってしまいます。一方、簡潔さとわかりやすさを求めて、特定の側面を強調しすぎると、思わぬ誤解が生じてしまいます。
生徒は一人一人が独自の個性を持つ人間ですので、その特徴を言葉で分類するのは容易なことではありませんが、客観性を保ちながらも、心に残る印象的な表現で、結果をフィードバックすることが、私たちに求められているのです。

(社長)