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11. 想像する

花を見ると、その美しさや可愛らしさに心を動かされるだけではなく、咲いている様子に興味を覚え、あれこれと想像をたくましくします。
春の野山に咲く花の代表は、スミレでしょう。たくさんの花が群れを成す様は圧巻ですが、次の写真では二つの花が仲良く並んでいます。新婚さんかもしれませんね。写真にタイトルをつけるとしたら、「仲良し」がいいですね。

「仲良し」

 

時に、思いがけない所に咲いているスミレに出会うことがあります。次の写真を見てください。大きな根っこの小さなくぼみに、ひっそりと身を寄せる三人家族です。タイトルは、「同じ屋根の下」でしょうか。スミレの右に顔を出しているのは、ヒトリシズカでしょう。スミレの家族が引っ越したら、彼らがここに住むつもりなのでしょうね。

「同じ屋根の下」

 

スミレは野山に限らず、人が住む山里でもよく目にします。次の写真は面白いですね。コンクリートの斜面から突き出た小さなパイプから、スミレの大家族が顔を出しています。全身に春の日差しを浴びて気持ちよさそうです。タイトルは「狭いながらも…」という感じでしょうか。

 

「狭いながらも…」

 

このように、花が咲いている様を見て、感じるまま、遊び心のおもむくまま、自由気ままに想像を膨らませるのは楽しいものです。

テストの分析結果を吟味するとき、つい「型通り」になりやすいので注意が必要です。「型通り」の方法で吟味すると、その結果はいつも通りのお決まりの内容になりがちで、「新しい知見」とはなりません。
受験者はどのような道筋をたどって正しい答えにたどり着いたのか、あるいは、たどり着けなかったのか、自由に想像力をはたらかせます。そうして得られた「知見」は、問題を作成するうえで難しさを加減する重要な根拠になるだけではなく、受験者の学習や指導において新たな有益な情報にもなり得ます。
想像すれば常にうまくいくというわけではありませんが、自由自在に考えをめぐらせることは、「新しい知見」を生み出すうえで必要なことではないでしょうか。

(社長)