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03. 地図遊び その1~これまでどこを歩き、これからどこを歩く

山の遊び方は色々ありますが、「地図遊び」もおもしろいものです。地図でどうやって遊ぶのかをお話しする前に、山を歩きながら地図で遊ぶわけですから、山登りとは、山のどこをどのように歩いているのか、考えてみましょう。

これは少々乱暴な言い方ですが、山を歩いている場所の一つは、周りよりも高い所が連続している「尾根」、もう一つは周りよりも低い所が連続している「沢(または、谷)」、そして、尾根と沢をつなぐ「斜面」と三つに分けることができそうです。尾根上で、周囲よりも高い所は山頂(または、頂上、ピーク、頭、コブなど)、逆に周囲よりも低い所は鞍部(タワミ、タワ、タルミ、タル、ダルミ、コルなど)と呼ばれます。
尾根上で山頂を通過するときは、必ず山道を上って山頂に達したのち下ります(上り⇒山頂⇒下り)。逆に尾根上で鞍部を通過する場合は、必ず山道を下って鞍部に達したのち上ります(下り⇒鞍部⇒上り)。ちなみに、麓から尾根を越えて反対側へ下るとき、尾根上の通過点は峠と呼ばれます。尾根を越える場合、わざわざ尾根の高い所を越えるのは大変です。そのため、尾根上の少しでも低い所を越えるように道がつけられますので、峠が鞍部と同じ場所になっていることはよくあることです。峠を越えるときは、麓から山道を上って峠を通過して尾根の向こう側に下りますから(上り⇒峠⇒下り)、山偏に上下と書く「峠」という漢字は峠越えの感じをよく表しています。峠という漢字の成り立ちに真似て、もしも鞍部を漢字一文字で表すと、下り⇒鞍部⇒上り、ですから、山偏に下上ということになりますね。

話を戻しましょう。山々が連なる地図を広げると、高さを表す線(=等高線)が複雑に書かれています。地図で遊ぶための第一歩は、等高線の様子から、尾根か、沢か、斜面か、正しく瞬時に見分けられることです。また、等高線の込み具合で傾斜の程度(=傾斜の緩急)がわかります。傾斜は、等高線の間隔が「密」であれば急、逆に「疎」であれば緩です。

少し長くなりましたので、今回はこのくらいにして、次回、具体的な地図を取り上げて地図で少し遊んでみたいと思います。

(社長)